ゴジラの感想(5段階評価中2)

ゴジラキングオブモンスターの感想
あらかじめ私は言うほどゴジラは詳しくなく、好きなシリーズは平成ゴジラである事が前提で感想の箇条書きをしたい


ネタバレ含むので注意


1ストーリーについて
ストーリーは非常に明確
ゴジラキングギドラは対等或いはゴジラが過去に勝っている
キングギドラが眠りに付き、ゴジラも眠りについていたが、とある組織がギドラを目覚めさせてしまい、
ゴジラも活動を開始して、ゴジラがギドラを倒して終わり

大事な要素として、自然にはバランスを取る能力があるという大前提が軸になっている
ギドラは宇宙外生命体で(ここ、原作通りでポイント高い)、それにたいしての自然のカウンターとしてゴジラが設定されていた。
そして、過去の怪獣はその自然陣営にあたる。なので自然破壊から目覚めた、という過去作に対するリスペクトも見える。ここら辺の大きな骨組みについては称賛に値するほど良くできていると思う。

しかし、細かいところについては少し疑問が残る。劇中、一度ゴジラが負けるシーンがある。
そのシーンにおいて、自然のカウンター側の陣営に属する怪獣たちは、ゴジラ側から寝返りギドラ側に着くシーンがある。これはあまり納得がいかない所ではある。自然のカウンターなら、そもそもギドラを排除しようとするはずでは?まぁ動物だから強いものに逆らわないという本能的行動ともとれる。しかし、そうしたら縄張りを全て明け渡さなければならない。動物的にはそういった場合、死ぬまでは戦わなくてもかなり外敵には排除的に動くだろうし、正直そういう戦闘シーンは見たかった。
というかまず、なぜ他の怪獣は眠ってたのかがかなり疑問。

2.それぞれのキャラクター

ハリウッド的なキャラクターが揃っている。
博士、家族もち、軍隊と言ったハリウッド要素とも言うべき人達がドタバタ動き回るわけだが、正直ゴジラを見るとき、こういう人達は最小限に動いて欲しいよね。
まぁ本場アメリカでは人間ドラマが少ない!と酷評されて売り上げが芳しくないようだけど、正直私的にはこれでも人間の出番が多いように感じた。
というか、人間対怪獣シーンがやたら多くて、観終わったときは、なんかモンスターパニックをみた感覚に陥ったのは私だけじゃないとおもう。
人間は怪獣の相撲の下で踏まれないように逃げ惑う蟻位で良いのだ。でも割と今作の怪獣は人間にも構ってくれるので結構出番が多い。

キャラクターに戻ると、

1マディソン
少女。ハリウッド子役枠。絶対死なないことが約束された存在。ゴジラらしさを演出した立役者。特に言うことはない。良い役回りだとは思う。

2マーク
博士。主人公枠。の割には何かしたっけこいつ。ゴジラに振り回されてだんだん丸くなる。最初はゴジラを憎んでたってマジ?

3エマ
サイコパスおばさん。博士。マークの妻にしてマディソンの母。悪役の割にはやりたいことが全くわからん。怪獣に息子を殺されたけど、世界を怪獣に明け渡そうとする集団を組織する。なんで????大抵のストーリーのケチはコイツが持っていく事になる。まぁ最後は良かったけど。
コイツが初志貫徹というか、ゴジラを殺すためにギドラを目覚めさせます!ってんなら全て分かりやすくまとまると思う。そんな意図を感じるようなシーンもあるにはあるけど、明言は避けられたし、それならギドラだけを目覚めさせれば良い話だよね。ラドン、要る?

4芹沢
博士。博士多くね?元ゴジキチ。いや現ゴジキチ。と思ったら故ゴジキチ。ゴジラと共存を目指す人。いやなにいってんの?って皆から言われてたし、何言ってるか俺にもわからん。
元々ギャレゴジ一作目から重度のポエマーで、ゴジラと共存するために他の味方の怪獣を探してた、ゴジラと敵対してんのか友達になりたいかよく分からない。
怪獣の駆除には否定的の癖、怪獣を目覚めさせる事には反対し、我々がゴジラのペット(僕的な意味だと思うけど)になるべきと提唱しちゃう、基準もよく分からない。人への被害を危惧するなら、ゴジラが出た時点で被害が出ると思うんだけど。
ギドラとの戦闘で傷ついた、回復中のゴジラの鼻先で核を爆発させて死ぬ。普通に考えたらそれ、めちゃくちゃ怒ると思うんだけど。どうもその爆発のエネルギーを吸って元気になったらしい。いや、そんな事できんの?やったけどさ。
5リン
小美人枠の小さくない美人。つまりただの女性だけど、モスラが出てくるとやたら主張してくる。とくに心を通わせたりとかは無い。時々意味深な事をいうけど、あまり意味は無さそう。

怪獣枠
1ゴジラ
聖人。悪事をなにもしない。特に今回被害を出さないただただイケメン枠。人間の横槍で傷ついたから、自分のねぐらで休んでたのに、鼻先に核弾頭持ってこられて爆発させられた可愛そうな怪獣。
まぁそれをエネルギーにして復活!って事らしいけど、ちょっと演出的にも無理あると思うんだけど。ねぐらもボロボロになるし、大丈夫?俺だったら泣くよ?
元々バランサーとしてギドラより強い設定がある。ギドラが破壊の神(怪獣)ならこっちは再生の怪獣。んなバカな。正直コイツはちょっと神格化されすぎ感は拭えない。
自分が爆発するけど、自分は無傷っていうよく分からない技を携えてきた。かっこいいかと言われたら、うーんというところ。
今作、要所要所平成ゴジのデストロイア編のオマージュが多めだったけど、あの時の危うさは彼にはありません。安定して最強。

2ラドン
ゴマすりクソバード。あのまま死んでてもよかったと思うよ。いや話的にもそれでキレイに終われたと思うが。

3キングギドラ
絵面から強さがにじみ出てる。実際強いはずだけどなんかドラゴンというより龍じみているし、人間を結構追っかけてくるので、モンスターパニックの主役みたいなポジションしてる。
あんな再生能力あったっけ?的なこともするが、ちゃんと地球外生命体設定を拾っている。
ラドンをケチョンケチョンにして従える。世界中の怪獣も従えるが、最終的に都落ち。悪役らしい結末を迎える。

4モスラ
ビジュアルアドが高すぎる。ゴジラの味方枠。怪獣のクイーンとして描かれる。のだけど、ラドンと引き分けというなんだか弱い描かれ方をしてて、なんだか可愛そうな怪獣。粘着性の糸を吐くことと、体当りと腕を刺す事が出来る。うーん、弱そう。
個人的には一番この辺りが不満点高い。元々モスラと言ったら触角からビーム出したりして戦うじゃん。超音波ビーム出そうや。ラドンですら火の特殊能力みたいなの使ってるのに。
鱗粉に治癒効果があるのは原作でもあったからそれは良いんだけど、正直モスラ好きとしたら、もう少し見せ場を欲しかった。

5ムートー
なんでお前いんねん。いや、そんな最後にひれ伏す位ならなんで前ゴジラに喧嘩売ったの。


総評
演出面では全体的にテンポが速い。モスラとか舞台裏で繭になってたりするし、ラドンもいきなり復活するとか時間軸が色々すっとんで行く。
怪獣相撲としての描かれ方はギャレゴジの方が分かりやすかったと思う。
特にモスララドンは何が起こってるか全くわからない。アクションも全体的に速すぎる。また、カメラが全体的に 寄りすぎなのか、アクションが速すぎるのか、いまいち画面の情報を拾いきれない事がある。
ストーリーはまぁ、エマさんのサイコパスっぷりに終始?マーク。
大組みはしっかりしてた分、ここが本当によくわからなったのはいただけないと思う。
芹沢博士は…なんというか芹沢博士だった。

ただ、テンポの速さとかもあり、退屈する事はないし、映像の出来はとても良い。流石にハリウッド。音も良かった。そんなところかな?